熱戦を見守った人たちは、準優勝になった関東第一ナインに温かい拍手を送った=東京都江戸川区の関東第一高で(平野皓士朗撮影)
◆ピンチを切り抜け雄たけび
試合は序盤から投手戦となり、スコアボードには0が並んでいった。関東第一の守備の場面では、ストライクが決まるたびに、会場はメガホンをたたく音や歓声でいっぱいとなった。 4回裏に関東第一の初安打が出ると、会場となった多目的ホールでは立ち上がって喜ぶ人も。6回表の守備でピンチを切り抜けると、参加者は雄たけびを上げて喜び合った。 試合は0―0のままタイブレークによる延長戦に突入。京都国際に2点を奪われて10回裏を迎えたが、負けじと反撃して1点を返した。満塁と攻め立て、一打出ればサヨナラ勝ちの場面に。勝利を信じる会場の雰囲気は最高潮に達した。 だが、最後の打者は三振に倒れた。会場は一気に静かになったが、すぐに「ありがとう!」と声が上がり、温かい拍手が広がった。甲子園決勝で京都国際に敗れ、肩を落とす関東第一の生徒や関係者ら=東京都江戸川区の関東第一高で(平野皓士朗撮影)
◆「応援できて幸せです」
6回まで無失点と好投した先発の畠中鉄心(てつしん)投手が所属した江戸川区の少年野球チーム「松島ファルコンズ」の選手たちも駆けつけた。 西小松川小4年の忍足壮志(おしだり・そうし)さん(10)は「負けちゃったけど、畠中投手が良いピッチングをしていた。みんな頑張っていて良い試合だった。あんなプレーができるようになりたい」と振り返った。 チーム低学年の泉沢憂介監督(42)は「決勝まで行くと思わなかった。ここまで連れてきてくれてありがとう」と話した。 関東第一サッカー部3年の岡崎礼暉(らいき)さん(18)は、甲子園出場選手のほとんどがクラスメート。出場前には選手たちに「日本一を取って帰ってきてね」と声をかけた。試合後はショックで言葉少なだったが、「予選を含めていろんな人に感動を与えてくれてありがとう」。 子どもが関東第一の生徒という会社の同僚と訪れた埼玉県川越市の鴻巣恭弘さんは、午前8時半ごろに一番乗りで会場に到着し、最前列で観戦。「ナイスゲームだった。応援できて幸せです」と笑顔を見せた。試合終了後、校舎に掲げられた準優勝の垂れ幕
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