◆「おわんを作り、皆さんに食事で使ってもらいたい」
全壊した作業場(奥)から救出した生漆と道具で「天日黒目」の作業をする八井貴啓社長=23日、石川県輪島市で
例年の3分の1となる6キロを精製。職人らが小判形のおけに生漆を入れ、棒状の道具「かい」でこすり付けるように練り込んでいった。2時間ほどで水分が飛んで乳白色から茶色に。天日にさらすことで強度が増し、1年寝かせて上塗りに使うという。 5000点以上の商品があった作業場から救出できたのは1割程度。朝市通りにある自宅兼店舗も液状化で被災した。無事だったショールームを作業場に替え、市が整備した仮設工房も借りて作業を再開させた。八井さんは「塗りのおわんを作り、皆さんに食事で使ってもらいたい」と再起を誓った。(奥田哲平) 鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。