【ジュネーブ共同】2026年の核拡散防止条約(NPT)再検討会議に向け、スイス・ジュネーブで開かれている第2回準備委員会で23日、被爆地を代表し、広島市の松井一実市長と長崎市の鈴木史朗市長が演説した。両市長は核兵器への依存や核軍拡競争の加速に危機感を示し「核軍縮・不拡散措置の確実な進展を」と、各国へ誠実な取り組みを求めた。
両市長らは「NGOセッション」で、加盟国の政府関係者に向けて演説。最初に登壇した日本原水爆被害者団体協議会(被団協)の児玉三智子事務局次長(86)は、7歳の時に広島で被爆し、いとこ2人を失った。差別や偏見を受け「原爆は人として死ぬことも、人間らしく生きることも許さなかった」と惨状を語った。「青い地球を守るのか、破滅の道を選ぶのか、今岐路にいる。再び被爆者をつくらないで」と訴えた。
松井市長は「現下の国際情勢で核兵器が『条件次第で使える兵器』と評価が激変しており、極めて遺憾だ」と断じ、核戦力の強化は「罪のない多くの人々の命や日常生活を奪うだけだ」と強調。
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