日本の声優界の草分け的存在の小原さん。原点は、劇団での活動です。
草創期のテレビドラマにも出演したほか、新たに生まれた吹き替えもこなしました。洋画の吹き替えでは、ブルジット・バルドー、シャーリー・マクレーン、カトリーヌ・ドヌーブなど、映画史に残る歴代の名女優の声を、数々、担当しました。
小原乃梨子さん(当時53)
「とにかく向こうがスターですから、ジーパンでは声が出ませんでした。そうかといってコスチュームプレイでロングドレス着るわけにいかないから、シルクのスリップ着たりして、いい女風にして、やりました」
1979年に起用された“のび太”の役は、2005年に交代するまで、26年にわたり務めました。
40代
「涙、涙で『ドラえもん 僕は大丈夫だよ」みたいな回で。何回読んでも号泣したの覚えてます。小さいときから大人まで。勇気とか、のび太でも良いんだというか、それでも強い心を持った、強い意志を持った人間なんだというのをずっと潜在意識の中でもらいながら育ったなと思う」
50代
「誕生日がのび太君と同じなんですね。8月7日生まれで。なので、何となく親近感が湧くというか」
40代
「お勉強ができなかったり、0点取ったりもほほえましいけど、優しさがあってお友だちがいて」
2005年3月、小原さんがのび太を演じた最後のアフレコ。最後の収録も、いつも通り進みました。
小原乃梨子さん(当時69)
「不思議な気分です。全然、終わったって感じはしない。来週、ここで録音はないけれど、寂しさがないのは何でだろうと。完結したわけではない。きっと、さまざまな形で26年の歴史が刻まれていくんだろう。新しい第2幕がはじまるみたい。楽しみです」
幅広い役をこなすかたわら、『心とことば』をテーマにした講演や、童話などの朗読にも力を入れてきました。
所属事務所によりますと、小原さんは病気療養中でしたが、今月12日、88歳で亡くなったということです。
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