全国で夏休みの時期を迎える。福岡県宮若市の犬鳴川で、小学6年の女児3人が流され死亡してから21日で1年。住宅街を流れる川に子どもだけで遊びにきており、大人はいなかった。専門家は「子どもだけでは絶対に水辺に近づかないということを、日頃から話しておくことが大切だ」と大人の役割の重要さを指摘する。
子どもが亡くなる水の事故は繰り返されている。警察庁によると2019~23年の7、8月に死亡・行方不明となった中学生以下の子どもは毎年9~16人に上る。今月19日には、相模原市の川で遊んでいた中学2年の男子が死亡し、21日にも広島県坂町の海水浴場で女子中学生が溺れて亡くなった。
「水難事故発生箇所」「ここには入ってはいけません」。宮若市の事故があった川辺に降りる階段には柵が設けられ、門扉には立ち入り禁止の看板が掲げられている。
地元自治会長の安部勝洋さんは事故当日、サイレンを聞いて駆け付け、女児の1人を消防隊員が抱きかかえ岸に上がってくるのを目撃した。搬送される娘に「目を覚まして」と叫ぶ母親の声が忘れられない。
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