日本列島が危険な暑さに見舞われ、35度以上の猛暑日を記録した地点は100を超えた。7月7日には、今年に入って全国初の気温40℃が、静岡市で記録された。静岡で40℃を観測するのは、1940年の統計開始以来初となる。
【映像】かえって逆効果になる「熱中症対策」
全国のどこかで40℃を記録したのは、これで7年連続となり、今後も東海や関東を中心に、35度以上の猛暑日が予想されている。各地で熱中症警戒アラートが発表され、熱中症の疑いで緊急搬送される人も相次いでいる。記録的な暑さの原因について、子どもたちにわかりやすく説明するのがモットーの気象予報士・名倉直美氏が解説した。
そもそも、なぜこれほどまでに暑いのか。名倉氏は「太平洋高気圧が一時的に強まっているから」と解説する。「夏の高気圧は、日本列島の西に張りだしている。フィリピン周辺に上昇気流で雲が発生し、その空気が沖縄や奄美に下りて、高気圧が西に強くなった結果、西日本・東日本に猛烈な暑さが続いている」と説明。全国各地で「熱中症警戒アラート」も出ている。「とくに熱中症リスクの高い地域が、関東内陸や東海、沖縄にかけて。(7日14時予想)上空1500メートル付近でプラス27℃の地域もあるが、気象予報士を約11年間していて、初めて見た」と語る。
その上で、「関東の西側に山があり、記録的な暖かい空気が吹き下りることで、“フェーン現象”が起き、さらに気温が上がるかもしれない」と予測する。上空1500メートル付近の空気が24℃だったとき、下降気流で気温が高くなる「ドライフェーン」によって、条件によっては地上で40℃を記録することもあるという。気温35℃で「猛暑日」と言われるが、気象予報士の中では、新たに「酷暑日」なる呼び名が生まれている。「これから40℃以上になるとしたら、新たな気象用語が出てくる」。そんな“通ぶれるフレーズ”の一つとして、「ゴーパッパ」を紹介する。
「『ゴーパッパが強いね』などと言う。上空5880メートルの高度線で、日本列島が覆われていると、真夏になる。九州や西日本が、広く“ゴーパッパ”で覆われている。さらに5940メートルの高度線もあると、さらに暑くなる」(気象予報士・名倉直美氏)身近でできる熱中症対策については「アスファルトは日陰と日向で、20℃くらい地面の温度が変わる。日陰だと日差しが遮られるほかに、地面からの熱が少ないため、日陰を歩くのも有効な対策だ」とした。
(『ABEMA的ニュースショー』より)
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