横浜市の旧大口病院(現・横浜はじめ病院、診療休止中)で2016年、入院患者3人の点滴に消毒薬を入れて中毒死させたとして殺人などの罪に問われた元看護師久保木愛弓(あゆみ)被告(37)を一審に続き無期懲役とした東京高裁判決について、東京高検は3日、上告を断念したと明らかにした。検察側は一、二審で死刑を求めていたが、刑事訴訟法の規定により死刑が言い渡される可能性はなくなった。

事件発覚当時の大口病院=横浜市

 高検の伊藤栄二次席検事は「判決内容を十分に精査したが、適法な上告理由が見いだせなかった」とのコメントを出した。  判決によると、16年9月、70〜80代の入院患者3人の点滴に消毒薬「ヂアミトール」を混入して殺害したほか、別の4人の患者の点滴袋などに殺害目的で消毒薬を入れた。(加藤益丈) 

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。