十六銀行グループのシンクタンク、十六総合研究所(岐阜市)が行った今年度の新入社員を対象にした調査で、女性の1割超が「結婚したくない」と回答した。3年連続で増加し、過去最高という。

 同社主催の新入社員セミナーを受講した岐阜・愛知両県の社員を対象に無記名でアンケートを実施。411人(男性235人、女性169人)の回答を分析した。

 結婚したい年齢について、半数超の53.5%が「26~30歳」と回答。次いで17.5%が「21~25歳」だった。「年齢にこだわらない」も9・7%あった。

 一方で、9・2%の人が「結婚したくない」と考えていた。男性が6.4%だったのに対して、女性は11.8%となり、3年連続で増加。今回初めて1割を超えたという。

 また、希望する子どもの数については、半数超の54.3%が「2人」と回答。「1人」は15.6%だった。ただ、「ほしくない」という回答が23.4%あった。この回答は男女差が大きく、男性が16.6%だったのに対し、女性は31.4%が「ほしくない」と答えていた。4年連続の増加で過去最高の割合という。

 子どもを持つことへの不安・心配事については、複数回答で「経済的負担の増加」(74.0%)、「自由な時間が減る」(35.3%)、「自分自身がまだ一人前ではない」(31.9%)などが挙がった。

 総務省の社会生活基本調査(2021年)では、結婚から出産、子育てとライフステージの変化によって、女性は男性に比べて家事関連の時間が大幅に増えるという。

 十六総研の担当者は「家事や育児の負担が女性に偏っていることが一因と言える。ただ、男性の長時間労働も問題。男性が家事や育児に関わることができるよう、職場が変わる必要がある」と指摘している。(木村俊介)

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