鹿児島県警で不祥事が相次いだ問題で、松村祥史・国家公安委員長は27日の定例記者会見で、「社会の安全を支える警察活動は何にも増して国民の信頼があって成り立つものだ」と述べ、同県警が実効性のある再発防止対策をとるよう、警察を指導していく考えを示した。
松村氏は「鹿児島県警で不適正事案が続いていることは極めて遺憾だ」と指摘。国家公安委員会で警察庁から随時報告を受けており、野川明輝本部長に対する警察庁長官訓戒の処分も了承したと説明した。委員からは、「本部長の処分に関する調査で判明した事実はできる限り公表すべきだ」「本部長の捜査指揮や組織管理のあり方を含め、原因分析と再発防止の検討をしっかり行うべきだ」といった意見があったという。
警察庁は24日から同県警に対する特別監察を実施している。露木康浩長官は27日の会見で、特別監察では、過去の各地での不祥事防止対策の事例をもとに鹿児島県警の対策を検証するなどしていくと説明。「県警に対する信頼回復への道筋を一日も早く明らかにすることが重要だ。作業がスピード感をもって行われるよう、警察庁職員を県警に常駐させ、厳正な監察を実施していく」と述べた。(編集委員・吉田伸八)
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