安倍晋三元首相銃撃事件で、殺人罪などで起訴された山上徹也被告(43)の弁護団が21日、奈良市内で記者団の取材に応じた。世界平和統一家庭連合(旧統一教会)への解散命令を巡る裁判など事件の余波が続くことについて「この状況を引き起こすとは思っていなかった」と話していることを明らかにした。
日程が決まっていない初公判については「年内に始めるのは難しいのではないか」とし、来年以降になる可能性もあるとの認識を示した。
旧統一教会を巡る問題や、信者を親に持つ「宗教2世」の救済に向けた動きなど事件を契機として生じた変化について考えを問うと、被告は弁護団に「(事件前は)追い詰められており、先を想定したものではなかった」とも語ったという。
公判は裁判員裁判で審理される見通し。証拠や争点などを絞り込む公判前整理手続きがこれまでに3回行われ、被告は2回出席した。次回は7月3日に開かれる予定。
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