私たちの生活の一部となっているのがスマホ、そして「SNS」。新年度、こどもにスマホを持たせたという方も多いかもしれない。ただネット上の空間には、多くの危険が潜んでいることを忘れてはいけない。

現代のコミュニケーションツールとして欠かせない存在となった「SNS」。13歳以上の10代では約9割が利用しているという調査結果もある。(※出典総務省「令和3年通信利用動向調査」)

その10代からは「便利さ」の反面、「怖さ」の声も聞かれる。
◇「(友達が)いきなり(インスタの)アカウント固まっちゃって、そのまま乗っ取られちゃったみたいな。え~こわいよね!」
◇「インスタグラムで友達同士とかでもラインのスクショを流出とかされちゃったり、勝手に許可してない(画像や動画)をあげられちゃって、それはちょっと嫌だったなって思います」

一方で、保護者もSNSの利用に不安を感じる部分もあるようだ。
◇「大きくなると本当に分からないんですね。なので保護者間の連携だったり他のお母さんたちからの情報だったりで、皆でサポートしているような感じがします」

誰もが気軽に利用できるツール、だけではなく、そこには「危険」も潜んでいる。

<息子になりすましたアカウント>
「プロフィール欄に息子の名前と学校名と記載されているので、周りの友達は息子だと思って、それまでやりとりしたりフォローしていたようです」と話す福島市内の中学校に通う男子生徒の保護者。2024年1月、SNS上で息子になりすましたアカウントの存在と信じがたい状況を知った。

「息子になりすましたアカウントの人物が下半身を露出している」

<困惑と不安>
男子中学生の保護者は「最初は信じられなかったですけど、段々それが、恐怖心とか怒りに変わりました」と振り返る。さらに息子になりすましたアカウントは、ダイレクトメッセージで、同級生などに裸の画像を要求していたことも分かった。
この保護者は「内容が内容だったので、本人も信じられない、かなり困惑していました。当初は凄い不安がって、精神的に落ち込んだりとかありましたけど」と話す。

直接メッセージを送り、なりすましを止めるよう伝えても…
「あなた誰ですか?なりすましをやめてください」
「なんのことですかー?」

<トラブルに巻き込まれないように>
男子中学生の保護者は「一番は色々な個人情報を知っているというところで、身近な所に犯人がいるのではないかという疑いの気持ちを持って生活している毎日が、本当に精神的に息子ともどもつらいところ」という。保護者は息子になりすましたアカウントをフォローする同級生などにひとり一人ダイレクトメールを送り、トラブルに巻き込まれないよう呼びかけている。

「息子本人もそうなんですけど、その家族もだいぶ長いこと悩んだり苦しんだりしてきました。誰かになりすまして、そういったことをする事自体止めて頂きたいですし、アカウントも一日も早く消していただいて、SNSの使いかたを見直して欲しい正してほしいなと思います。色々な危険があるということを学んだので、普段からの声掛けですとかしていただければなと思います」と男子中学生の保護者は語った。

男子生徒と保護者は警察に被害を相談し、今後の対応を検討している。

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