これからの年金を巡る5年に一度の議論が始まりました。国民年金の納付を5年延長する案も出るなか、気になる負担額と受給額を番組独自に試算しました。
■国民年金の納付「5年延長」案…負担額は?
50代パートの女性「(物価高で)スーパーで同じ量を買っても、今まで5000円で済んでいたのがそれ以上、何千円かアップ。負担は大きい」 50代非常勤の女性
「電気代は注意している。ご飯炊いたらすぐ切って、小分けにしてラップに包んで食べる時にレンジとか」 物価上昇が続き、多くの人が老後の生活に不安を抱えるなか、年金を巡る新たな動きが…。国民年金の納付期間「5年延長」案です。
自営業などの人が加入する国民年金。現在、保険料は20歳から60歳までの40年間の納付が義務付けられています。
厚生労働省は、これを65歳までの45年間に5年延長した場合の試算を検証する方針を固めました。
負担額はどれくらい増えるのでしょうか? ファイナンシャルプランナー 東洋大学経営学部非常勤講師伊藤亮太氏
「5年間で101万8800円が保険料の負担として増える」 ファイナンシャルプランナーの伊藤さんの試算では、今年度の国民年金保険料は月1万6980円。これを5年間支払った場合、単純計算で100万円ほど増えることになります。
5年延長して多く支払う分、年金の受取額は、1年あたり10万円ほど多くなる可能性があります。
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■自営業から歓迎する声は少数派…■自営業から歓迎する声は少数派…
東京・江東区にある砂町銀座商店街。物価高で売り上げが減り、収入が落ち込む店も多いなか、年金の支払い延長を歓迎する声は少数派でした。
自営業の人は… ダイニングバーKOIUNTOIRAI 自営業59歳の女性「今、物価がどんどん上がっているが収入は増えない。年金支払いを延ばしますよってなった時にどうですか『60歳までだから』と思って頑張ってたんですよ。人間の寿命を『何歳までって考えてるんだ』って思いますよ」 焼きそば・かき氷専門店GOFUKU 自営業47歳の男性
「正直『え!?』って感じ。プラス5年ですもんね。生活に少し圧迫感、事実あるのかな」 天ぷらIPPON 自営業50歳の女性
「国を頼れなくなってきている。健康を維持する。自分のことは自分で守るしかない」
■“元が取れる”のは何歳ごろ?
では、5年延長して支払った場合、納付した分の“元が取れる”のは何歳ごろになるのでしょうか。
伊藤氏「65歳から受給するとしたら75歳まで生きれば元は取れる。いかに長生きするかというのもポイントになってくる」
検証の結果は、今年夏ごろ公表される見通しです。
(「グッド!モーニング」2024年4月17日放送分より)
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