指定暴力団の山口組(神戸市)と絆会(大阪市)が対立抗争の状態にあるとして、兵庫や大阪など6府県の公安委員会は27日、団体の活動を大幅に制限する「特定抗争指定暴力団」に指定する手続きに入った。大阪府警などが同日、発表した。

 大阪と兵庫のほか、茨城、愛知、三重、滋賀の4県の公安委も指定する手続きに入った。特定抗争指定暴力団に指定されれば、公安委が定めた警戒区域内で、事務所への立ち入りや組員がおおむね5人以上で集まることなどが禁止される。違反が確認された場合は警告をせずに逮捕することができる。

 警察庁によると、両団体が絡む事件は2017年以降で10件確認されており、30人が摘発されている。22年1月には水戸市で山口組系の組幹部が銃で撃たれて死亡し、絆会幹部が逮捕、起訴された。同年5月にも三重県伊賀市で発砲事件があり、報復的に絆会系組長を銃撃してけがを負わせたとして山口組系組員が逮捕、起訴されている。

 今回指定されれば、12年の道仁会と九州誠道会、20年の山口組と神戸山口組、22年の山口組と池田組に続いて4例目となる。

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