拝礼式は、新型コロナの影響でここ数年中止したり人数を制限したりしてきましたが、ことしは5年ぶりに通常どおりの規模で実施されました。
秋篠宮ご夫妻が出席されたほか、遺族の代表などおよそ450人が参列し、武見厚生労働大臣が「1柱でも多くの御遺骨が、一日も早くふるさとに戻られるよう、全力を尽くしてまいります」と式辞を述べました。
そして、調査団がロシアや硫黄島などから持ち帰った身元が分からない301人の遺骨が墓苑に納められ、参列者が菊の花をささげました。
納められた遺骨はこれで37万700人になりました。
一方で、終戦からまもなく79年となる今も、国内外のかつての戦地にはおよそ112万人の遺骨が残されたままです。
遺骨収集をめぐっては、去年6月、事業の集中実施期間を2029年度まで5年間延長する、改正戦没者遺骨収集推進法が成立していて、国はこれまで調査ができていなかった国内外の埋葬地およそ3300か所で現地調査などを行う方針です。
父親を現在のインドネシアで亡くした82歳の男性は、「今も父の遺骨は見つかっていません。ちゃんと遺骨について調べて遺族のもとに帰すということが、戦争を始めた国の最低限の責任だと思っています」と話していました。
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