使用が了承されたのは塩野義製薬が開発した従来型の新型コロナウイルスに対応する、組み換えたんぱくワクチンです。

おととし11月、塩野義製薬が厚生労働省に承認申請を行い、24日開かれた厚生労働省の専門家の部会が、有効性が確認でき、安全性も問題ないとして使用を認めることを了承しました。

今後、厚生労働省が正式に承認する見通しです。

新型コロナウイルスのワクチンは、感染拡大が本格的に始まった2020年以降、国内外の製薬会社が開発に乗り出し、ファイザーやモデルナ、アストラゼネカなど海外の製薬会社が開発したワクチンは、およそ1年後には実用化され、国内でも承認されて接種が始まりました。

一方、国産のワクチンでは去年8月に、製薬大手の第一三共が開発したワクチンが国内の製薬会社が開発した中で初めて承認されています。

今回の塩野義製薬が開発したワクチンは従来型のウイルスに対応するワクチンのため、実際の接種には使われない見通しで、塩野義製薬は今後、厚生労働省の承認を得たうえで、変異株に対応したワクチンでも追加申請を行う方針です。

専門家「国内で複数のワクチン作る技術確立したこと重要」

塩野義製薬の開発した新型コロナワクチンが承認される見通しとなったことについて、ワクチンに詳しい北里大学の中山哲夫名誉教授は「新型コロナに対しては、すでに複数のワクチンが承認されているが、種類が増えることで今後の対策に役立つと期待できる。また、国産のmRNAワクチンも承認されていて、国内で複数の種類のワクチンを作る技術が確立したことは、今後、どのようなパンデミックが起きるか分からない中で重要なことだ」と話していました。

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