NTT西日本の子会社「NTTビジネスソリューションズ」の派遣社員だった景山昌浩被告(63)は去年1月、会社のサーバーから、岡山県内の企業のおよそ3万2700人分の顧客情報が含まれたファイルデータをダウンロードして複製し、東京都内の名簿業者に送信して漏えいしたとして、不正競争防止法違反の罪に問われています。

23日、岡山地方裁判所津山支部で開かれた裁判で、被告は起訴された内容を認めました。

検察は「被告はかねてから借金の返済に窮し、2016年に自動車ローンの一括返済を求められたため、過去に大手教育情報会社で起きた顧客情報の売却事件に着想を得た」と主張しました。

そのうえで「およそ7年間にわたり漏えいを繰り返し多額の利益を得た。担当していた業務についての知識や立場を悪用した卑劣な手口で、みずからの犯行だと発覚しにくい方法に変更するなど巧妙さもあり犯行は悪質だ」として、懲役3年・罰金100万円を求刑しました。

被告人質問で景山被告は、会社のセキュリティー対策について「サーバーの保守や運用のためのIDやパスワードは規則性があり、担当者で使い回していた」などと述べました。

裁判は23日で結審し、判決は7月11日に言い渡される予定です。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。