福島第1原発=2022年3月撮影
海洋放出は昨年8月に1回目を実施し、本年度では2回目になる。今回の放出量は、浄化処理で取り除けないトリチウムを含む処理水約7800トン。大量の海水と混ぜ、濃度を国の排水基準の40分の1未満にして放出する。本年度は計約5万4600トンを7回に分けて放出する。 原発周辺での東電の海水測定では、これまでに1リットル当たり最大29ベクレルのトリチウム濃度を検出。放出停止を判断する700ベクレルを下回っているとした。 放出への中国などの反発は収まらず、水産物の輸出停止が続いている。風評被害への賠償件数は5月15日現在で約90件、総額は約98億円となった。 通算5回目(本年度1回目)の放出中だった4月24日には、別の作業で誤って電源ケーブルを損傷させたことで停電が発生し、放出が約6時間半にわたり停止するトラブルがあったが、計画通り放出を終えた。(渡辺聖子) 鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。