自動車のシステムに接続する特殊な機器で鍵を開けたり、エンジンをかけたりする「CANインベーダー」と呼ばれる手口で窃盗グループが高級車を盗んでいた事件で、警視庁捜査3課は10日、窃盗の疑いで、住居、職業不詳、高見陽介容疑者(30)を逮捕したと発表した。グループの指示役とみられる。

◆盗難車はヤードを茨城を経由しアラブ首長国連邦などに運ばれたか

 逮捕容疑では、昨年3月23日午前2時ごろ、実行役らと共謀の上、埼玉県富士見市の駐車場で、同県志木市の男性(30)が所有するアルファード1台(時価約600万円)を盗んだとされる。「詳しいことは弁護士が来てから話す」と認否を留保している。  グループは2022年2月~23年6月、東京、埼玉、千葉の1都2県でアルファードを中心に76台の自動車盗や、車上荒らしを繰り返した疑いがあり、被害総額は3億7000万円に上るとみられる。  同課によると、高見容疑者らは盗んだ車を茨城県内の中古車解体施設「ヤード」に持ち込み、その後、車はアラブ首長国連邦などに運ばれていたとみられる。  一連の事件では、他の実行役や、ヤードから不正輸出をした疑いでパキスタン人らも逮捕されており、逮捕は高見容疑者で11人目。 

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。