東京大学(東京都文京区)の構内で18日、来年度の入学者から学部の授業料を年約11万円上げる大学の方針に反対する学生有志らが集会を開いた。大学側に決定の延期を求める要求書も提出したという。
集会には、学生や教員ら100人以上が集まり、学生たちは「検討のプロセスに学生は不在だった」「いろんな人の思いを聞いて欲しい」などとスピーチをした。
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集会の最中に、値上げの決定の延期や、学生、教職員、執行部の三者による対話・協議を求める要求書を理事兼副学長の相原博昭氏に提出したという。その後、集会の参加者は「学費を上げるな」「学生の声を聞け」などとシュプレヒコールをした。
要求書を提出した博士課程2年の佐藤雄哉さんは「東大が値上げについて具体的な発表してから初めて開いた集会で、夏休み中にもかかわらず、これだけの人数が集まった。大学側に対する怒りや落胆を可視化できたと思う」と話した。
授業料の値上げ検討が5月に報道されて以降、一部の学生が反対運動をしていた。9月17日には、有志の学生たちが値上げに反対する約2万7500筆分のオンライン署名と、決定延期を求める要請書を大学側に提出した。大学側は、値上げ方針を10日に発表した際、月内に正式決定する予定だと明らかにした。(島崎周)
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