「だ・る・ま・さ・ん・が…」こちらの絵本、目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。「だるまさん」シリーズを手がけた絵本作家、かがくいひろしさんの原画などを展示した展覧会が高知県香美市で開かれています。
香美市にある「詩とメルヘン絵本館」などで開催されているのは全国を巡回している展覧会、『絵本作家かがくいひろしの世界展』です。
かがくいひろしさんは特別支援学校の教員として28年勤め、50歳でデビューした絵本作家。病気で亡くなるまでの4年の間に子どもたちの心をつかむ作品を次々と発表しました。
会場には世に出た16作品に加え、未完成の作品の原画、また、かがくいさんの人物像が垣間見える資料などおよそ300点が展示されています。
こちらは累計900万部を突破した代表作「だるまさん」シリーズのコーナー。ほっこりした表情の「だるまさん」の原画が数多く展示されています。実際に絵本も置いてあり、だるまさんの世界に浸ることができます。また、世に出ることが叶わなかった続編の原画も。この会場でしか目にすることができない貴重な「絵本の卵」です。
かがくいさんの絵本の特徴はリズムで楽しめる作品が多いということ。会場には音やリズムで絵本の世界を体感できる映像アトラクションがあるほか、アプリをダウンロードすることで手話による解説が見られるなど、だれでも展覧会を楽しめる工夫が詰まっています。
「たのしかったよ。だるまさんがかわいいところ」
「娘が『だるまさん』シリーズが好きなのできました」
Q.楽しかった?
「はーい!」
また、高知会場限定の展示もあります。こちらは、かがくいさんが、長期休みを過ごす教え子のために同僚と一緒に吹き込んだ「あかちゃんまん」の音声教材。
また、こちらは、妻に誕生日プレゼントとして贈ったという手づくりの絵本です。
こうした資料などを通してかがくいさんのあたたかい人柄にも触れることができます。
(やなせたかし記念館 仙波美由記 学芸員)
「普段あまり絵本を読んでないよという家族の方でも、かがくいさんが導入として非常に分かりやすいですし、皆さんが家族で過ごしている中で、日常生活のものたちがしゃべりだしたり動き出したり、そういう姿が会話のきっかけにもなると思いますので、絵本作品ということだけではなく、ご家族の会話のきっかけとしてご覧いただければ楽しめるのではないかなと思います」
この展覧会は6月16日まで香美市の「詩とメルヘン絵本館」などで開かれています。
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