ここ数日話題の内閣人事。担当大臣がいる沖縄でも新大臣の就任が話題ですが、沖縄には、努力次第で誰でも大臣になれる、とある“王国”があります。

この王国では、なんと94歳が副国王を務めているほど!噂を聞きつけた記者が話題の王国を直撃取材しました。

話題の“王国”は、沖縄本島中部の、西原町にあります。

この国では、“国民”が日々、ある技術を日々鍛えているのだとか。潜入した記者が、何やら賑やかな室内をのぞいてみると…ラジオ体操で体をほぐす人たちの姿が。

指を丁寧に拭いて…

始めたのは… 指笛です!

現在、30人ほどの国民が所属する愛好団体、「指笛王国おきなわ」。国民は月に2回集まり、指笛でメロディーを奏でる練習をしています。

王国というからには、もちろん、国王がいます。“建国”したのは、垣花譲二国王(75)。

指笛王国には“住民票”もある


吹く時の指の形が数字の7になること、そして、10本の指を駆使して様々なスタイルで自由に吹くことができることから「7月10日」を選んだのだそう。


「指笛王国おきなわ」は活動を重ねるごとにイベントの出演依頼も増え、県内各地で指笛の技を披露してきました。

建国から19年。多くの人に指笛を伝授してきた垣花さんの初心者向けレッスンに、記者も参加させてもらいました。

ヒュ… なかなか良い音は出ない


▽垣花譲二国王
「練習、練習、指笛は奥が深い!」「音が出たら私に連絡ください、出ましたよと」

▽平良優果実記者 
「報告します…」

9月のある日、指笛王国おきなわのメンバーの姿は、街のJAで開かれたイベント会場にありました。出演を前に“音楽副大臣”が意気込んでいます。

▽島袋すみ子 音楽副大臣
「皆やる気満々。日頃の練習の成果を皆さんに是非聴いてもらって一緒に楽しんでもらいたい」

いざ舞台に上がると… 懐かしの名曲を次々に披露しました。(※映像でご確認ください)

聴衆は笑顔に


ー指笛はできますか?
「できないんですよ…憧れだから。やりたいねと思った」

ウチナーンチュの魂に呼びかける、軽やかな指笛のメロディ。一人ひとりが日々の努力を積み重ねた証です。

▽和田芳明さん・早和子さん夫婦 (国民歴2年目)
「指笛をやってみたいと先に“王国”に入って、嫌がる妻を連れてきたら私より上手くなった」
「素晴らしい方がいっぱいなので、肩を並べられるようにしたい」

副国王は最高齢94歳!


▽伊志嶺恵徳 副国王(94)
「指笛はやっぱり楽しい、指笛を吹いたら皆がニコニコして。耳が遠い人でも指笛に合わせて踊る、指笛の魅力は元気の源!」

▽垣花譲二国王
「(指笛は)自分が元気になると同時に、多くの人を元気にする。お祝いの場や喜びの場に、指笛があるのとないのでは雰囲気が違う。元気印!」

「どんどんこれからも伝えていきたい」

西原町を訪ねると、小さな王国がふりまく、沢山の笑顔と美しい音色に出会いました!

<記者MEMO>
初心者レッスンを受けた私ですが、まだまだ音は出ません。吹けるようになるまでの期間は人それぞれ。音階を操ってメロディーを奏でるまでには数年かかる人も多いそうです。
国王曰く、吹けるようになるための一番のポイントは「あきらめないこと」。記事を読んだ皆さんも、「指笛王国おきなわ」に参加すれば「国民」として活動することができます。興味が湧いた方は挑戦してみてください。練習会は毎月第1・第3土曜日の午後2時から西原町中央公民館で行っています。

(取材 平良優果 RBC NEWS Link「わがまちリンク41」10月2日放送回)

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