24日は土用の丑の日です。うなぎを食べて、暑い夏を乗り切ろうとうなぎ専門店は多くの客で賑わっています。
ただ、うなぎは高級品なので、奮発して食べるのは年に一度という方も多いのではないでしょうか?
様々な工夫を凝らした格安店も増えています。
2023年に創業150周年を迎えた福岡市中洲のうなぎ料理専門店「吉塚うなぎ屋」では午前10時半の開店から多くの人が訪れていました。
うなぎをもみたたきながら焼く独自の技で、表面がムラなく焼き上がり、ふっくらとした蒲焼きが味わえます。
吉塚うなぎの従業員
「早い人で午前1時から焼いています。暑いです。」
土用の丑の日の24日は、宮崎県産のうなぎを1000キロ、約4000人分用意しました。
蒲焼きが4切れのうな重は3570円、6切れの特うな重は4990円です。
来店客
「焼きたてですごくおいしいです」
「うなぎを食べて元気に夏を乗り切りたい」
養殖ウナギは稚魚のシラスウナギの不漁で価格の高騰が続いています。
水産庁によりますと、2004年に1キロあたり25万円だったシラスウナギの取引価格は、この20年で10倍の250万円まで上がっています。
今年2月、福岡市中央区渡辺通にオープンした「鰻の成瀬」です。
うなぎが半尾のうな重は1600円。1尾がのったうな重は2600円と老舗うなぎ店のほぼ半額の値段で提供しています。
去年2月からフランチャイズ展開をはじめた鰻の成瀬は、およそ1年半で全国230店舗まで拡大しました。
福岡県には九州初出店となった渡辺通店のほか、大橋店や姪浜店など現在9店舗。来月までに西新と筑後市にもオープンする予定です。
利用客「おいしいです。リーズナブルで少し贅沢なランチという感じがあっていいのかなと思います」
韓国からの観光客「めっちゃ、おいしいです」
提供するうなぎは中国やタイなどから輸入した養殖のニホンウナギ。
なぜ、ここまで価格を抑えることができるのでしょうか?
鰻の成瀬渡辺通店 日高涼太 店長
「職人さんを雇わずに特別な機械を使って誰でも同じ味でうなぎを提供できるようにしています。」
加工場で製造した蒲焼きを店舗では専用の機械で蒸して焼き上げるだけなので、職人を必要とせず、人件費を削減。
さらに、料理を提供するまでにかかる時間は10分以内なので、客の回転率を上げられます。
また、繁華街から少し離れた立地で、閉店した飲食店など居抜き物件を活用して出店することで、開店資金や家賃などの固定費を安く抑えることができています。
鰻の成瀬渡辺通店 日高涼太 店長
「元々ここはカフェですね。内装もこのままで設備投資を抑えてやっています。うちのうなぎを食べて元気にこの暑さを乗り切って頂けたら嬉しいです。」
鰻の成瀬渡辺通店では半数以上の客が韓国からの観光客だということです。
土用の丑の日の商戦には、牛丼チェーン店も参入しています。
「吉野家」は特製のタレでふっくら焼き上げた鰻重で1207円。
今月29日まではテイクアウトを予約すれば10%割引されるキャンペーンも行っています。
そして、「すき家」は牛肉とうなぎを一緒に味わえる「うな牛」1150円。
今年は原材料の高騰などで100円値上がりしています。
「松屋」が提供するうな丼にはみそ汁とおしんこがついて980円です。
牛丼チェーン店の主力である牛丼と比べ、うなぎは単価が高いので、土用の丑の日は売上アップを目指し各社とも力を入れているようです。
また、牛丼チェーン店以外では北九州市に本社がある「資さんうどん」がうどんの特製だしと濃口醤油を使用した自家製のタレで焼き上げたうなぎと、一番人気のカツとじ丼を合わせた「うなカツとじ重」をみそ汁付きで1180円で提供しています。
今年の夏は土用の丑の日が2回あり、次は8月5日です。
暑い夏、うなぎを食べて乗り切りたいですね。
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