ハッシュタグ「#」を付けて青森県の様々なモノ・場所・人や気になるコトを紹介する【#わっちタグ】です。今回のテーマは【#バリアフリーカフェ】です。
7月からは「パリ2024オリンピック・パラリンピック競技大会」が開催され、2年後には青森県で「青の煌めきあおもり国スポ・障スポ」が開催される予定です。今回は、こうした大会でも注目される「バリアフリー」の取り組みについて考えます。
「バリアフリー」とは、高齢者や障がい者が生活していく上で「障害になるもの=バリア」をフリーにする、つまり除去していくという意味です。車椅子を利用している人とお店に行くとき、どんな点に気を付けて選べば楽しく食事をすることができるのでしょうか。
小野寺紀帆アナウンサーが取材しました。
「優先順位が違う」足が不自由な人が快適に食事するために必要なのはー
足が不自由な人に、外食する際に気にしている点を聞いてみました。
小野寺紀帆アナウンサー
「青森市桂木に来ています。隣は青い森セントラルパークです。今回紹介するのはこちら【桂木キッチン】です。早速行ってみましょう」
青森市の住宅街にある【桂木キッチン】は、2024年3月にオープンしたカフェです。地域交流の場として作られた「ふらっとタウンYORIMICHI」にあり、敷地内にはデイサービスや老人ホームもあります。
小野寺紀帆アナウンサー
「車椅子を利用する人が多いということを想定していることもあって、段差が全然ないです」
駐車場からお店までは段差がないので、楽に移動することができます。
小野寺紀帆アナウンサー
「店内はとても広々としているので、車椅子の移動も楽にできます。そして、テーブルに車椅子1台分がすっぽりと入るので、このまま食事を楽しむこともできます」
通路の幅も広いので、普段から車椅子利用の方やベビーカー利用の家族連れも多いそうです。机や椅子も動かせるので、席に着くのも簡単です。
トイレへの動線が少し狭いですが、敷地内のデイサービスにあるバリアフリートイレを案内してくれるなど、連携があるので安心です。
オープンから3ヶ月。
【桂木キッチン】には、様々な年齢層のお客さんが県内各地から訪れています。
蛯名佳那子 店長
「幅広い年齢層の方、小さなお子様からご年配の方までが気軽に集えるような場所、そして地域の皆様とも交流をして、みんなで集える場所をつくりたいなと思いまして、この店をオープンさせました」
小野寺紀帆アナウンサー
「車椅子に座ったときでも、商品を目線の高さで見ることができたので、選びやすいなと思いました」
蛯名佳那子 店長
「段差がないので、車椅子の方は“いやすい”と言ってずっといれくれますね」
人と人とが集まって、心も体も健康になれる。そんな場所を目指していると感じました。多くの人に寄り添い、ゆっくり食事を楽しんでほしいという【桂木キッチン】。気になる料理は、メイン料理と副菜を2種類選べるプレートのセットです。
小野寺アナが注文した「Aセット」は、メインのおかず+副菜2種類で1100円。じっくり煮込んだサバ味噌や常時12種類以上ある副菜で栄養バランスもボリュームも満足なメニュー。果たしてそのお味は…
小野寺紀帆アナウンサー
「(サバ味噌は)味噌のうま味がギューッと濃縮されていて、まろやかな味わいですね。サバの脂とちょうどよく合うんですね。
続いて、ブロッコリーのから揚げ。珍しいメニューですよね。しょうゆベースの味付けなんですけども、煎りごまとすりごまがたっぷり使われているので、ごまの風味が豊かです。揚げることでブロッコリーの甘さも引き立っていておいしい!」
【桂木キッチン】は、席の予約はできないのでご注意ください。
続いては、バリアフリーの取り組みを始めたコーヒー店を紹介します。
「いつまでもおいしいコーヒーを」常連客がきっかけでバリアフリー化へ
続いてやってきたのは【コーヒーカラーズ荒川店】。自家焙煎コーヒー豆の専門店です。
店内はコーヒーの試飲スペースとして、また、地域のコミュニティスペースとしても開放されています。自家焙煎のコーヒー豆は常時15種類。豆の選び方や豆の挽き方など、専門的な話を伺うことも可能です。
小野寺紀帆アナウンサー
「コーヒーのいい香りがします。車椅子1台分が通れるほど通路も広いので移動がしやすいです」
店内に段差はなく、動線もシンプル。机と車椅子の高さを考え、好きな席まで移動ができます。
トイレ内に手すりがありますが、車椅子によっては通れないことがあるので、注意が必要です。
ところで、なぜ今、バリアフリーの取り組みを始めたのでしょうか?
コーヒーカラーズ荒川店 吉澤一輝 さん
「お恥ずかしい話、特別バリアフリーにまだ力を入れられてないっていう現状はあるんですけども、普段から常連のお客様で、足の悪い方ですとか車椅子のお客様もいらっしゃっていたので、改めて内装とか考えてみようかなということで、今話し合ってるところですね。スロープをつけてみたことで、我々も物の搬入がしやすくなったりとか、トイレ周りの動線を考え直すきっかけになったりした」
常連のお客さんに、「いつまでもおいしいコーヒーを飲んでもらいたい」と始めたバリアフリー。吉澤さんがいれる一杯のコーヒーには、思いやりと優しさが詰まっています。
小野寺紀帆アナウンサー
「ほっと落ち着くようないい香りがします。いただきます。苦味と酸味のバランスがちょうどいいですね。鼻から抜ける香りがとってもいいです。後味は結構すっきりとしているので、飲みやすいコーヒーです」
今後も、点字メニューの作成や補助犬利用席の確保など、一歩ずつバリアフリーの取り組みを進めていきたいといいます。
小野寺紀帆アナウンサー
「実際に車椅子に乗って店舗に行ってみて、車椅子の目線に合う机は本当に便利だなと思いました。また、すべての方にとってやさしいバリアフリーな世の中になればいいなと改めて感じる機会となりました」
今回は、3つのポイントを調査しました。
①入口や店内に段差があるか
②店内の通路幅などの広さ
③バリアフリートイレの設置
青森テレビ「わっち!!」月~金曜夕方4時25分から
「#わっちタグ」2024年6月20日(木)放送回より
~施設情報~
「桂木キッチン」
【住所】青森市桂木3丁目18−2
【営業時間】午前11時~午後7時
【定休日】火曜・水曜
「コーヒーカラーズ荒川店」
【住所】青森市荒川筒井40-1
【営業時間】10:00~18:00
【定休日】火曜
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