東京電力福島第一原発2号機からの溶け落ちた核燃料(燃料デブリ)の試験的な取り出しで、今年11月に採取した物体を分析したところ、核燃料物質のウランが検出されたことが政府関係者への取材でわかった。燃料デブリとみなして問題ないと判断できるという。
東電は今年11月、2号機の原子炉格納容器の底部から約0.7グラムの物体を採取。分析をするために、日本原子力研究開発機構の研究施設に送っていた。
政府関係者によると、原子力機構が分析したところ、ウランのほか、放射性物質アメリシウムも検出されたという。政府関係者は「採取したものは燃料デブリと言ってさしつかえない」と語った。採取した物体は、詳しい結晶構造を調べられる大型放射光施設スプリング8(兵庫県)でも分析する予定という。
福島第一原発1~3号機には推計880トンの燃料デブリがあるとされる。東電は今回取り出した物体を分析することで、今後の燃料デブリ取り出し方法の検討に生かす方針だ。
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