恐竜研究者の間で「ダイナソー小林」の愛称で親しまれている北海道大の小林快次(よしつぐ)教授は18日、米アラスカ州で恐竜の化石発掘調査を行うため、寄付を募るクラウドファンディング(CF)を始めた。目標額は500万円で、2025年2月14日まで募る。寄付額に応じて化石のミニチュアレプリカや北大総合博物館のバックヤードツアーなどの返礼品を用意する。
小林さんは、恐竜がアジア大陸と北米大陸間を移動していたことなどを研究している。日本に生息していたカムイサウルスやヤマトサウルスを命名した日本の恐竜研究の第一人者だ。
CFは、25年にアラスカ州で化石発掘を実施するための調査費用の一部を調達するために始めた。大陸間を行き来していた白亜紀後期の恐竜の痕跡を探し、寒冷地でどのように生き延びたのかを解明するためだ。
調査は4~5人で行う予定。アラスカ州で10日間調査した場合、2000万円ほどかかる想定だといい、米国在住の個人からも寄付を募っている。
小林さんは「恐竜の化石発掘調査は、ギャンブル性がある。下調べをしてから現地に行くが、実際に見つかるかどうかは分からないため、助成金を得るのが難しい」と説明。CFの意義について、「発掘調査を行いたいというのはもちろんだが、多くの人に参加してもらい、科学への興味が広がるとともに理解が深まればいいと思う。数千円から寄付ができるので、参加者の裾野が広がると思う」と話している。
寄付はCFプラットフォームプラットフォーム「READYFOR」(https://readyfor.jp/projects/arctic_dinos)から。期限までに目標額を達成しなければ、寄付者に全額返金される。【大野友嘉子】
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