HTV-Xは、国際宇宙ステーションに実験装置などを運ぶため、新たに開発されている無人の宇宙輸送船で、来年度、種子島宇宙センターから1号機が打ち上げられる計画です。

神奈川県鎌倉市にある衛星メーカーの工場では、1号機の機体のうち、制御装置などを搭載した高さおよそ3メートルの本体部分が公開されました。

HTV-Xは4年前の2020年に運用を終えた宇宙輸送船「こうのとり」の後継機として開発され、こうのとりより機体を軽くすることで運べる物資の重さを1.4倍の5.8トンに増やしたほか、宇宙空間で小型衛星を分離できる新たな機能なども追加されています。

また、国際月探査プロジェクト「アルテミス計画」で建設が計画されている月を周回する宇宙ステーション、「ゲートウェイ」への物資の輸送も見据えていて、安定した電力が得られる太陽電池パドルを新たに取り付けたほか、搭載できる燃料も増やしたということです。

機体には今後、物資を搭載する部分などが結合される予定で、JAXA=宇宙航空研究開発機構の伊藤徳政プロジェクトマネージャは「これからも着実に作業を進め、打ち上げに臨みたい」と話しています。

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