silviarita-pixabay
<食品に含まれる栄養素は、ホルモンバランス、リプロダクティブ・ヘルス(生殖の健康)に寄与する...>
衛生管理と安全な性行為は膣の健康を維持する上で重要だが、食べ物も重要な役割を果たす。
「私たちが何を食べるかは、婦人科の健康に非常に大きな影響を与えます」と述べるのは、『It's Not You, It's Your Hormones(あなたのせいではなく、ホルモンのせい)』の著者であり、女性の健康を専門とする栄養療法士[食事療法を行う専門家]のニッキー・ウィリアムズ氏だ。
「食品に含まれる栄養素は、ホルモンバランス、リプロダクティブ・ヘルス(生殖の健康)、そして月経周期に寄与します。これによりPMS(月経前症候群)による痛みなどの症状を軽減し、妊娠しやすい体にします」
健康的な状態と問題ある状態
婦人科系で健康的な状態とは、ホルモンがバランスがよく保たれ、規則的な月経があり、感染症にかかっていない快適な周期を指すという。
一方で、不健康な状態は、月経不順や無月経、重度のPMS、感染症などがあり、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、子宮内膜症、不妊なども伴う可能性がある。
「砂糖や精製された炭水化物、加工食品、ジャンクフードが多い食事は、ホルモンや血糖値を乱し、症状を悪化させ、炎症を悪化させる可能性があります」とウィリアムズ氏はさらに指摘する。
「十分に食べないことは月経周期を乱し、生理不順や無月経を引き起こす可能性がある」と述べるのは同じく栄養療法士であるカリン・ステファン氏だ。
推奨される食品
では、何を食べるべきなのか? ウィリアムズ氏は次のようにアドバイスする。
「全粒穀物や加工されていない食品を選び、食物繊維、オメガ3脂肪酸、たんぱく質、そして野菜をたくさん摂取しましょう。水分補給も大切です」
専門家は以下の食品を推奨している。
• 果物と野菜
• 全粒穀物(玄米、キヌアなど)
• 豆類
• ナッツ、実や種
• オメガ3脂肪酸を含む食品(サーモン、マス、オリーブオイル、クルミなど)
膣の微生物叢(マイクロバイオーム)
膣の微生物叢(びせいぶつそう/マイクロバイオーム)を健康に保つことも重要だ。腸内環境と同様に、膣内の微生物叢も様々な細菌や酵母、真菌で構成されており、膣と外陰部の健康を維持する。
「膣の微生物叢は非常に重要です。これにより感染が防ぎ、健康的なpHバランスが維持され、全体的な膣の健康につながります」とウィリアムズ氏は述べる。また、ステファン氏は以下を食事に取り入れることを推奨する。
• 発酵食品(ヨーグルト、キムチ、ケフィアなど)
• 女性向けのプロバイオティクスのサプリメント
妊活している人への栄養アドバイス
妊活中の人にとって、食事は生殖の健康を維持し、妊娠力を高める上で重要だ。
「バランスの取れた栄養は卵子の健康状態、ホルモンバランス、血糖値の安定をサポートし、健康状態を最適に保ちます。葉酸、オメガ3脂肪酸、亜鉛、抗酸化物質などの栄養素が特に役立ちます」とウィリアムズ氏は述べる。
• 葉酸:ブロッコリー、ケール、ビーツ、卵、豆類、バナナ、アボカドに含まれている
• 亜鉛:牛肉、シーフード、カボチャの種、ひよこ豆に含まれている
• ビタミンD:サーモン、イワシ、赤身肉、レバー、卵、植物性ミルクなどに含まれる
ステファン氏は次のように述べる。
「葉酸は胎児の発育に必須であり、ビタミンDは男女ともに妊娠力をサポートします。また、オメガ3脂肪酸は精子の質を向上させ、排卵を促進します」
さらに十分な水分補給も重要だとして「適切な水分補給は自然な潤滑を促し、健康的なpHバランスを維持し、尿路感染症(UTI)を防ぎます」とステファン氏は述べる。
食事にこれらを取り入れることで、婦人科系の健康を維持し、健康状態を全般的に向上させることができるという。
『It's Not You, It's Your Hormones(あなたのせいではなく、ホルモンのせい)』
ニッキー・ウィリアムズ/Nicki Williams[著]
Practical Inspiration Publishing[刊]
(※クリックするとアマゾンに飛びます)
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。