「竜王戦」七番勝負はここまでそれぞれが先手番で2勝し、2勝2敗のタイとなっています。
第5局は和歌山市の「和歌山城ホール」で行われ、2日目の28日は後手の佐々木八段が27日の対局終了時に次の1手を書いた「封じ手」から再開しました。
対局は序盤、佐々木八段が大駒の「角」などを使って攻撃を仕掛けますが、藤井七冠は長考を挟みながらしのぎ、反撃に転じます。
攻め手を欠く佐々木八段に対し藤井七冠は「角」や「歩」を使って相手の守りを崩して形勢を有利にし、午後4時21分、佐々木八段が91手までで投了。
藤井七冠が勝って3勝2敗とし、タイトル防衛に王手をかけました。
藤井七冠は今回の七番勝負を制すと、「竜王戦」4連覇となるほか、ことし7つ目のタイトル防衛となります。
一方、佐々木八段は今回初めてのタイトル獲得を目指しています。
第6局は来月11日と12日に鹿児島県指宿市で行われます。
藤井七冠「次も脇を引き締めて臨みたいと思います」
対局のあと勝利した藤井聡太七冠は、「相手が歩を動かしてきた際に、どういう風に対応するか難しいと思っていました。少し無難な指し方を選んでしまったところがあったが、もう少し強く反発すべきだった気もします。また次も脇を引き締めて臨みたいと思います」と話していました。
佐々木八段「切り替えてやっていきます」
一方、敗れた佐々木勇気八段は「1日目のどこかで細かいミスがあったと思いますが、自分には考えても分からず、指し慣れていないところかなと思います。今回の対局は時間を残しての負けだったので勝負どころはもっと早かったと思います。作戦の精度を上げないといけないと思うので、切り替えてやっていきます」と話していました。
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