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<もともとは「リュックサック(rucksack)」が語源である低負荷なワークアウト「ラッキング」がいま注目を集める理由について>

兵士が軍用の重いリュックサックを背負って訓練を行うことに着想を得たワークアウトが更年期女性の間で人気を集めている。フィットネスの専門家によると、「ラッキング」は健康に多くのメリットがあるという。

「ラッキングとは背中に重りを背負って長時間歩くことで、都会の真ん中でも山の中でも行うことができます」と述べるのは、パーソナルトレーナーで鎮痛外用薬の専門家でもあるケイト・リグラー氏だ。

ラッキング(rucking)とは、もともとは『リュックサック(rucksack)』を語源にした低負荷なワークアウトで、軍隊では長距離を歩く際の装備が詰まった特別に設計されたリュックサックを運ぶ。軍用リュックサックは背中の上部で重さを分散させて良い姿勢を促し、体幹を鍛える効果があるという。


 

ラッキング用のリュックサックを販売している「ゴーラック(GORUCK)」のトレーニングディレクターであるニケル・シラー氏は本誌に次のように話す。

「軍隊で行われるラッキングは、一般的に『ラックサックマーチ』として知られていますが、実は私たちは無意識のうちに日常的に行なっています。子どもを抱えたり、空港に向かうとき、または買い物袋を運んでいるときなど、ラッキングを行っているのです。重りを持って歩いているなら、それはラッキングです」

このワークアウトがいま人気を集めている理由は手軽で安く、また個人のレベルに合わせて調整できるからだという。

「更年期の女性には非常に効果的」とリグラー氏が述べるように、ラッキングは健康によいという認識が広まっており、あらゆる年齢の女性が自分にとって挑戦しがいのある重量を持ち上げることこそが重要であるという。

「ウェイトトレーニングのような抵抗運動は、骨を強化します。年齢を重ねることで生じる骨折や骨の損傷のリスクを減らすことができます。多くのシニアが活発なライフスタイルを維持しようとしていますが、ラッキングはそういった運動を屋外で行う機会にもつながります」

リュックサックの重さが骨に機械的な負荷を与え、骨形成細胞を刺激し、骨の成長を促進するなど、ウェイト(重り)を使用する運動は、強靭な筋肉、健康的な心臓、骨密度の高さにも役立つという。


 

そのため更年期、閉経期、そして閉経後の女性にとって非常に有益であるだけでなく、年齢に関係なく日常に取り入れることのできるシンプルで負荷の小さい抵抗運動であるという。

ただし、ラッキングはけして目新しいものではないとシラー氏は次のように述べる。

「何百年もの間、私たちは無意識のうちにラッキングを続けています。古いリュックサックに雑誌や水のボトルを追加するところから始めることができます。ラッキング中に電話をしたり、ポッドキャストを聞いたり、犬を連れて散歩することもできます。簡単でありながら、非常に効果的なのです」

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