米ケッグ(kegg)は女性のおりものから妊娠しやすい時期を調べるデバイスを手掛ける=同社サイトから
日本経済新聞社は、スタートアップ企業やそれに投資するベンチャーキャピタルなどの動向を調査・分析する米CBインサイツ(ニューヨーク)と業務提携しています。同社の発行するスタートアップ企業やテクノロジーに関するリポートを日本語に翻訳し、日経電子版に週2回掲載しています。

女性の健康を支えるサービス、特にセクシュアル・ヘルス(性に関する健康)のようにタブー視されてきた分野は長年、患者のニーズを十分に満たしてこなかった。

このため、生理や妊娠、更年期、骨盤に関するトラブルなど女性の健康にまつわる様々な課題をテクノロジーで解決する「フェムテック」が登場した。このカテゴリーはハードウエア機器とソフトウエア、テックを活用したサービスに及ぶ。

今回のリポートではフェムテック市場の優先度を判断する材料として、各市場を2つの側面から分析したCBインサイツのツールを活用し、図に示した。

横軸「市場の成熟度」:特許取得件数、創業年数、従業員数、フォーチュン500社とのビジネス関係など30以上の指標から、各市場のテクノロジーの商用化の準備がどれほど整っているかを評価した。左にいくほど成熟の初期段階で、右にいくほどTAM(獲得可能な最大市場規模)ですでに大きなシェアを占めている。

縦軸「スタートアップの勢い」:市場全体のダイナミズムと成長のポテンシャルを分析するため、未公開市場の活動を測定した。CBインサイツによる独自スコアの平均値に基づいて算出している。投資家の質、スタートアップの数、経営陣の経験、財務の健全性などが指標に含まれる。

市場の成熟度とスタートアップの勢いに基づき、各市場を4つに分けた。

追跡:ロードマップに載せるべき開発初期の市場。

試行:急速に普及しつつある新しい市場。試験導入や評価を検討すべきである。

支持:新たな分野に拡大しつつある主要市場。引き続き優先すべきである。

保留:ダイナミックさに欠ける確立された市場。すぐに飛びつくのは控えるべきである。

フェムテック市場マップ。今回の分析では、フェムテックの16の市場を対象にした

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