人工知能(AI)が人間の知性を圧倒し、テクノロジーが人々の暮らしや社会のあり方を塗り替える「テクノ新世」。第5部「もっと人間らしく」では、きたるべき新時代に人間の知性が果たす役割を考えました。世界各地で取材した成果をルポ編としてお届けします。

24日(月)公開 AIを劇的進化、世界を変えた7つの論文

AIをめぐる先駆的な研究が社会に影響を与えている(左からヨシュア・ベンジオ氏、カール・フレイ氏、ジェフリー・ヒントン氏)

空前の生成AIブームが世界を席巻している。テクノロジー企業や研究機関が生み出す最新の成果が「Chat(チャット)GPT」をはじめとするサービスに次々と組み込まれ、ビジネスや教育、医療の現場に猛スピードで浸透している。人々の常識や暮らしを変えた7つの論文を紹介する。…記事を読む

25日(火)公開 「AI倫理を文化に」 ローマ教皇の知恵袋、胸にガンダム愛

「人々の不安の声を企業や政府に伝えていく」と話すベナンティ修道士=Andrea Mauri撮影

AIが人間と社会を傷つける可能性はないのか。こうした不安の高まりに、宗教界が反応し始めた。その一つがバチカン・ローマ教皇庁の「AI倫理指針」だ。ユダヤ教やイスラム教とも手を結び「適切なAIの使い方」を提言する内容だ。米マイクロソフトなどビッグテックも協調する。仕掛け人のパオロ・ベナンティ修道士に狙いを尋ねた。…記事を読む

26日(水)公開 ChatGPTが見せた「伸びしろ」 東大数学3カ月で0→24点

最新の基盤モデルで動くチャットGPTを使い、東大2次試験の数学問題に再び挑んだ(2月、東京・文京の東大)

日進月歩で進化する生成AI。日本経済新聞は5月、最新の基盤モデルで動作するチャットGPTに東京大学の数学の入試問題を解かせた。合格レベルには届かなかったが、旧モデルで受験した3カ月前に比べ得点は4.5倍になった。採点した河合塾の講師は「すぐ合格レベルに届きそうな伸びしろを感じた」と話す。…記事を読む

27日(木)公開 救世主か「スペア」か、タイで広がるドナー・ベイビー

遺伝性の血液疾患を患っていた兄のマジョーくん(右)とドナーとして生まれた弟のマーティンくん(タイ・チェンマイ)=沢井慎也撮影

命の選別か、奇跡の治療か――。重篤な疾患を患った兄や姉のドナー(提供者)として「救世主きょうだい」を誕生させる取り組みが議論を呼んでいる。体外受精後に特定の免疫の型にあった胚を選別する手法には倫理面から批判がつきまとう。アジア最大の拠点を自称するタイの医療機関と、実際に治療を受けた家族を取材した。…記事を読む

28日(金)公開 記者3人の悩み、「ブッダボット」にぶつけてみた

対話型AI「ブッダボット」は8万点を超える原始仏典の学習を続けている

8万点超ある古代インドの仏典の学習を続け、現代風の言葉で質問者に答えてくれる「ブッダボット」。京都大学の熊谷誠慈教授(仏教学)が開発したこの対話型のAIは、慌ただしく暮らす現代人の心に寄り添ってくれるのだろうか。連載を担当した記者3人が自らの悩みをぶつけてみた。…記事を読む

【第5部ビジュアルデータ】

  • ・ビッグテックはお嫌いですか? 「超国家」身構える市民
  • 【第4部 理想を求めて】
  • ・AIに善意は宿るか 「ゴッドファーザー」が憂える数式
テクノ新世

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