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<日本の半導体企業「ラピダス」が成功するための条件とは?日台トップ記者による対談動画の内容を一部紹介する>

日本政府は台湾の半導体ファウンドリーTSMCに補助金を出しているが、国産半導体企業「ラピダス」も補助している。

ラピダス成功の条件について、『TSMC 世界を動かすヒミツ』(邦訳、CCCメディアハウス)の著者で半導体取材の第一線で活躍する台湾人ジャーナリストの林宏文(リンホンウェン)氏と『2030 半導体の地政学 戦略物資を支配するのは誰か』(日経BP)著者で日本経済新聞編集委員の太田泰彦氏が語り合った。

司会はジャーナリスト・大東文化大学教授で『TSMC 世界を動かすヒミツ』の監修も手掛けた野嶋剛氏が務めた。

本記事では、本誌YouTubeチャンネルの動画「【日台半導体トップ記者対談】ラピダス 成功の条件は?米中新冷戦を日台半導体は生き残れるか」の内容をダイジェスト的に紹介する。

※【対談動画】第1回はこちら:【独占】「思考はアメリカ人そのもの」...TSMCを世界的「モンスター企業」に導いた創業者モリス・チャンの「強烈な個性」とは?

※【対談動画】第2回はこちら:【独占】「実は嫌だった?」... TSMC熊本進出の「本当の狙い」とは??

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ラピダスの抱える課題として林氏は「莫大な投資が必要なこと」を挙げる。企業は通常売り上げの5~8%を研究開発費に投じるが、先進技術へのR&D投資は1年で最低20億ドル必要。そうなると最低400億ドルの売り上げが必要となる。

現在それを達成している企業は世界で3つだけ。TSMC、インテル、サムスンだ。

ラピダスとTSMCには「働く人のエネルギーの高さ」という共通点があると太田氏は語る。TSMCは若い人たちの心に火を付けるような仕組みを作っているのに対し、ラピダスに集まるのは50~60代のエンジニア。

これは悪いことではなく、日本の半導体産業の黄金期を経験した人たちが「もう1回頑張ろう。日本を再興しよう」としている動きは大きなパワーになる。

ただ、このエネルギーが「お祭り騒ぎ」のようになっているとも指摘。はっきりとしたビジネスモデルはあるのか、どのような顧客を考えているのかは未だ不透明に見えるという。

また、太田氏は昨今の米中対立構造に着目。

アメリカはTSMCと台湾を中国から守りつつも、台湾がアメリカよりも強くなるのは困る。そのため、韓国の企業を助けたり、日本のラピダスをIBMの技術供与で育てたりと、突出した企業を作らないためのリスク分散をしていると話す。

■より詳しい内容については動画をご覧ください。

【日台半導体トップ記者対談】ラピダス 成功の条件は?米中新冷戦を日台半導体は生き残れるか


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