早稲田大学の田中幹人教授などのグループは2020年2月から2021年3月までの1年あまりの間に、新型コロナに関してテレビや新聞で情報発信をした国内の医療の専門家や研究者121人にアンケートを送り、42人から回答を得ました。

この中で、テレビや新聞でコメントしたあとにインターネットや電話などでひぼう中傷などの攻撃を受けた経験について、
▽「発信するとだいたい攻撃を受けた」と答えたのが全体の14%にあたる6人、
▽「ときどき攻撃を受けた」が36%にあたる15人で、
あわせると半数に上りました。

また、SNSを含めたメディアで情報を発信したあと、自身や身の回りに悪影響があったかどうか尋ねたところ、
▽7割にあたる29人が「悪影響があった」と答え、
このうち、深刻な被害では、
▽「殺害予告があった」が3人、
▽「身体的・性的暴力に関する脅迫を受けた」が2人いました。

海外で行われた同様の調査でも同じ傾向がみられているということで田中教授は「アンケートでは脅迫など激しい攻撃を受けた専門家は発信の意欲が減る傾向もみられた。健全な議論を妨げないよう専門家を攻撃から守る仕組みが必要だ」と話しています。

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