新型コロナウイルスの感染症法上の扱いが5類に移行して5月8日で1年です。高齢者施設では、感染防止と規制の緩和のバランスを見極めながら入所者の生活を守っています。
見附市にある特別養護老人ホーム。
【松村道子キャスター】
「面会場の光景としては1年前とあまり変わらないですね」
【ケアガーデン新幸 藤井文恵施設長】
「そうですね…まだパーティションは外せない状況。このような形で面会していただいている」
5類移行から1年がたった今も、家族との面会はマスクをした上でパーティションを隔てて行われています。
【ケアガーデン新幸 藤井文恵施設長】
「まだまだ施設の中の罹患もあったり、職員もそうだが、面会いただいた方も帰ってから熱が出て陽性だったという話を聞くと、なかなか自由な面会に踏み切ることが施設としてもできなくて。それまで歩けていた方が(罹患後に)1週間寝て過ごすと私たちは元気に回復するが、高齢者の場合はぐっと筋力が落ちてしまう」
ただ、握手やプレゼントの手渡しといった身体的な接触は可能としました。
【ケアガーデン新幸 藤井文恵施設長】
「そのときの表情がもう格段に違う。私たちは日頃親身に支援しているが、家の方が触れあう、お話するところにはかなわないんですよね」
スタッフルームには、感染者が出た際の初動マニュアルが置かれています。
一方、国の制度に準じて県が行ってきた防護服や消毒にかかる費用への補助は、昨年度末で終了しました。
【ケアガーデン新幸 藤井文恵施設長】
「今後は施設で買って備蓄したものを順次使う。補助金が出ないので施設の経営においても感染拡大はダメージが大きい」
5類移行後、同じ見附市にある高齢者福祉施設では、新たな動きがありました。
【高齢者福祉施設フローラ 石坂勝史施設長】
「ボランティアが来られて演奏とかするときにはこちらでやっていただくことが多い」
感染拡大で止まっていた演奏会など地域の人との交流活動を、秋以降、10回ほど行ってきました。
【高齢者福祉施設フローラ 石坂勝史施設長】
「地域とのつながりは入居者の皆様の生活の質を向上させる重要な要素」
5類移行後も感染自体はなくならない中、高齢者施設では、現状をつぶさに観察しながら、感染防止と緩和のバランスを図っています。
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