10月に再審無罪が確定した袴田巌さん(88)は、これまでと同じように支援者とドライブに出かけるなど、穏やかな日々を過ごしている。ただ、長年死刑の恐怖にさいなまれ、患った拘禁症状が残り、どこまで状況を理解しているか分からない。静岡家裁は同居の姉ひで子さん(91)らを後見人に選任。弁護団は拘束期間に応じて支払われる刑事補償金の請求や、国や静岡県を相手取った国家賠償請求訴訟の準備を進めている。  袴田さんは10月下旬に県警本部長、11月下旬に地検検事正と、それぞれ自宅で会った。袴田さんは本部長に「権力を持つということはですね」などと話しかけたが、謝罪と認識しているかはっきりしなかった。  12月上旬、袴田さんは浜松市で開かれた集会で、2014年3月に静岡地裁の裁判長として再審開始決定を出し、釈放を決めた村山浩昭弁護士と対面。「やっと勝ちましたね」と声をかけられ、握手したが、相手が誰か理解していない様子だった。付き添った支援者は「無罪になっても、拘禁症状は治らない。悲しい状況が続いている」と話す。

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