裁判官出身の山口さんは福岡高等裁判所の長官を務めたあと、1997年3月に最高裁の判事となり、その年の10月から2002年まで長官を務めました。

郵便法の規定の一部を憲法違反とした判決や衆参両議院の「1票の格差」をめぐる裁判など、多くの大法廷判決に裁判長として関わりました。

また、国家公務員の給与を引き下げるという人事院の勧告にあわせ、戦後初めて裁判官の給与引き下げを決めました。

法曹人口の増加や裁判員制度の導入など、司法制度改革にあわせた体制の整備に力を尽くしました。

退官後の2015年、安全保障関連法が国会で議論されていたころには、「集団的自衛権の行使を認める立法は憲法違反だと考えている」と取材に答え、話題となりました。

最高裁判所によりますと、11月27日に肺炎のため亡くなりました。

92歳でした。

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