違法薬物を譲り受けたとして麻薬特例法違反の罪に問われた精密機器大手オリンパスの前最高経営責任者(CEO)、シュテファン・カウフマン被告(56)の初公判が23日、東京地裁(駒田秀和裁判官)で開かれ、被告は起訴内容を認めた。
検察側は懲役10月を求刑し、弁護側は寛大な判決を求めて結審した。判決は27日に言い渡される。
検察側の冒頭陳述などによると、被告は仕事の疲労を解消する目的で自ら違法薬物の売人と連絡をとって常習するようになった。検察側は「依存性が認められる」などと指摘し、売人から脅迫を受けた事実があったとしても減軽すべき事情はないとした。
一方、弁護側は売人から「会社や警察、マスコミなどに麻薬を使っていることをばらす」などと脅されたことや十分な社会的制裁を受けたことなどを考慮し、罰金刑が相当と主張した。被告は「多くの人の信頼を裏切ってしまった。心からおわびしたい」と謝罪した。
起訴状によると、同被告は2023年6〜11月、東京都内で複数回、コカインや合成麻薬MDMAとみられる違法薬物を譲り受けたとされている。
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