愛知県豊橋市議会で20日、長坂尚登市長とナチス・ドイツを関連づける一般質問をしたとして、市議が自ら発言の一部取り消しを申し出て、本会議で取り消しが認められた。

 この市議は、民主系の「まちフォーラム」の星野隆輝市議(50)=4期。「市長の政治に対する所見」とした今月9日の一般質問冒頭で、星野市議は「嘘も百回言えば真実となる。ナチス・ドイツの宣伝大臣ゲッベルスの言葉と言われております」と切り出し、ナチスの権力掌握に触れた上で、11月に初当選した長坂市長の市議時代の政治活動と重ね合わせるような発言をした。発言を聞いた別の市議からは「長坂市長のやり方をナチス・ドイツのやり方になぞらえるかのようにも受け取れる非常に問題がある発言だ」と批判の声が上がっていた。

 星野市議の申し出は19日の議会運営委員会で明らかにされ、20日、取り消しが許可された。

 この発言は来年2月末に公開される議事録で黒塗りとなり、今月27日に市議会のホームページに掲載される動画も取り消し部分は無音処理されるという。星野市議は朝日新聞などの取材に「取材に答えるつもりがないので、ごめんなさい。それだけです」とコメントした。

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