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 千葉県柏市の住宅で59歳の夫婦が刺殺された事件で19日夜、警察は77歳の男を公務執行妨害の疑いで逮捕しました。男は事件直後に火事があった住宅に住んでいて、事件との関連を調べています。

■逮捕のきっかけとなった通報

印西市の郊外で容疑者が逮捕された この記事の写真

 逮捕されたのは、事件があった柏市から15キロほど離れた隣町の印西市の郊外でした。

 急転直下の逮捕劇。きっかけは、19日午後5時半頃の110番通報でした。

通報 目撃者
「朝から不審な車がエンジンをつけたまま停止している。黒っぽい軽ワゴン」

 午後6時半ごろ、駆けつけた警察官があぜ道で発見したのは、エンジンがかかったままの車。窓ガラスが曇り、ナンバープレートがテープで一部隠されていました。

 警察官は警察手帳を見せると…。

警察手帳を見せ… 警察官
「降りなさい」 男は車を急発進させ、警察官に衝突させようとした

 しかし、声を掛けられた男は車を急発進させ、警察官に衝突させようとしたため、公務執行妨害の疑いで現行犯逮捕されました。

 逮捕されたのは酒巻馨容疑者(77)です。警察官にけがはありませんでした。

 元埼玉県警捜査1課刑事の佐々木成三さんは、次のように話します。

元埼玉県警捜査1課刑事の佐々木成三さん 佐々木さん
「殺人事件においても放火においても、まだ事件として整理できていない中、現場でかなり争った公務執行妨害での逮捕だと感じます」

 警察は酒巻容疑者について、自宅へ放火した疑いで逮捕状を取って捜査していましたが、その途中で通報が入り逮捕に至ったということです。

 酒巻容疑者は柏市で殺害された渡来敏明さん(59)と妻の礼子さん(59)の知人で、警察は何らかの事情を知っているとみて行方を追っていました。

 捜査関係者によると、酒巻容疑者と夫婦の間には金銭トラブルがあったということです。

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■容疑者を知る人「怒ったら何するか分からない」

■容疑者を知る人「怒ったら何するか分からない」

 夫婦の遺体には顔や胸、背中などに刃物のようなものによる多数の傷があり、室内には争ったような血痕などが残されていたということです。

殺人事件の目撃者
「男性のほうは見えにくく分からなかったが、女性は胸から血が出ていてぐったりして運ばれていた。僕は聞こえていないですけど『助けて』と5回くらい叫んだらしい」

 遺体の状況については…。

佐々木さん「明確な殺意があるのは間違いない」 佐々木さん
「刺し傷が多くあることと、『助けて』という声が聞こえている以上、逃げている被害者を追い回して殺害しているということも十分に考えられ、2人を殺害しているということに関しては、明確な殺意があるのは間違いない」 8棟が全焼、2人が病院に搬送

 事件現場からおよそ650メートル離れた住宅街にあった酒巻容疑者の自宅。事件の12分後には、この家を火元とする火災が起き、8棟が全焼。2人が病院に搬送されました。

火災現場の近所の住民
「真っ赤に燃えていて、風もあったから怖かった」

 火災現場では19日、現場検証が行われました。

 番組は、酒巻容疑者を知る住民から話を聞くことができました。

酒巻容疑者を知る住民 酒巻容疑者を知る住民
「あの人(酒巻容疑者)は気短な人。いつもはニコニコしていた人だけど、怒ったら何するか分からない」

 酒巻容疑者は下半身にやけどを負っていて、入院し治療を受けるということです。

 警察は夫婦の殺害についても、今後事情を聴く方針です。

(「グッド!モーニング」2024年12月20日放送分より)

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