ことし10月、リニア中央新幹線の地下トンネルの工事現場に近い東京 町田市の住宅の庭で地中から水と気泡が湧き出ているのが確認されました。

JR東海は確認した当日から掘削機による工事を中断し、工事との関係を調べてきましたが、19日、関係が認められると発表しました。

それによりますと、掘削の断面から表層面までに粘土といった水や空気を遮る層がないことなど現場の地下では通常とは異なる4つの条件が重なっていたということです。

この影響で掘削の圧力がやや高くなり、水と気泡の発生につながったとみられるとしています。

このためJR東海は、圧力の設定をこれまでより低くするほか、土を削りやすくするために使っている気泡の量を減らすなどの対策を行うということです。

今後、現場を保全するための作業として5メートルほど掘り進めて停止し、改めて準備を行って再び掘削を始める前には周辺の住民に対して周知するとしています。

JR東海は「ご心配、ご不安をおかけしたことに対しておわび申し上げます。より慎重に工事を進めてまいります」とコメントしています。

町田市「住民の理解得られるか 状況を注視」

町田市の住宅の庭での湧き水と気泡の発生がリニア中央新幹線の工事によるものだったというJRの報告を受けて、市は「有識者の意見を踏まえて対策を検討したと聞いている。地域の住民に向けた説明会を今後行うということなので、住民のみなさまから理解を得られるか、状況を注視していきたい」とコメントしています。

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