西山朋佳女流三冠(29)が、女性初のプロ棋士の座に王手をかけました。「剛腕」とも呼ばれる強さの原点を恩師が語りました。
■強気の攻めで形成逆転 編入試験2勝2敗に
西山朋佳女流三冠 この記事の写真プロ棋士5人と対局し、3勝しなければならない編入試験。1勝2敗と追い込まれ、負ければ夢が絶たれる運命の第4局に17日、西山女流三冠が臨みました。
宮嶋健太四段勝利への道は簡単なものではありませんでした。新鋭棋士の宮嶋健太四段(25)を相手に序盤から大駒の「飛車」「角」を交換する展開に…。
西山女流三冠「形勢は難解で、対応を誤ってしまったのかな。その後は少し悲観していました」 強気の攻めで形成逆転
しかし、そこから「剛腕」と呼ばれる持ち前の強気な攻めで形成をひっくり返し、勝負を物にした西山女流三冠。そのルーツを知る恩師が強さの秘密を語りました。
次のページは
■恩師を驚かせる…大駒「飛車」の使い方■恩師を驚かせる…大駒「飛車」の使い方
西山女流三冠に将棋を教えた南徳一アマ四段「絶対に負けられない戦い」に勝利し、女性初のプロ棋士に王手をかけた西山女流三冠。将棋と出会った小学1年生の時、地元・大阪で指導にあたった恩師の南徳一アマ四段(89)はこう話します。
今までの教え子の中で「一番」 南アマ四段「あの子はずっと先まで読んどったみたいなんですよ。(今までの教え子の中で)もう一番ですね」
さらに、恩師を驚かせたのが大駒「飛車」の使い方です。
「パッと振ってしまう」 南アマ四段「飛車の使い方うまいですよ。振ったほうが速いなと思う時は、パッと振ってしまう」 藤井聡太七冠(右)
飛車を右翼から左翼に展開する「振り飛車」戦法を教えないようにしていましたが、いとも簡単に物にしたといいます。
西山女流三冠は今回の対局でその一種である「三間飛車」の陣形を採用しました。
「場面場面で必要とされる力」 西山女流三冠「『果断』は思いきって決断することという意味があって、場面場面で必要とされる力だと思う」
この言葉の通り、思い切りのよい攻めの将棋から「剛腕」の異名でファンを魅了しています。
「悔いのないように挑みたい」プロ棋士への道、注目の第5局は来年1月に行われます。
西山女流三冠「最後、悔いのないように挑みたいと思います」
(「グッド!モーニング」2024年12月19日放送分より)
この記事の写真を見る鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。