インフルエンザの1医療機関当たりの患者報告数が、12月に入って爆発的に増えています。
■24時間フル稼働でも“限定出荷”
山形にある東和薬品の工場。去年、増設がされたばかりですが、想定以上の需要に供給が追いつかない状況が続いています。
この記事の写真 東和薬品山形工場・菅野隆行総工場長 「(Q.会社全体で、薬は何種類作っている?)約760品目になります。そのうち245品目が限定出荷品。医療機関からの需要が非常に多い状況」年間100億錠を作れる設備ですが、需要があるからすぐラインを動かせるかというと、そうではありません。
東和薬品山形工場・菅野隆行総工場長 「やはり2〜3カ月はかかります」限定出荷品の中には、風邪に関する薬も含まれています。
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■全国で学級閉鎖増 2日で4倍に現在、インフルエンザへの罹患が激増。そのほとんどが症状が重く、集団感染を引き起こしやすいとされるA型です。
いま、顕著なのは、子どもや10代など、集団で行動する機会が多い年齢層への感染です。
教育現場では、その影響がはっきりと出ていました。
轟町小学校・中村正人教頭 「こちらが6年生の教室になります。きのうから学年閉鎖をしていて、その1つの教室です。先週金曜日までは、学校全体でも1〜2人のインフルエンザでしたが、今週月曜日になって、一気にインフルエンザの児童が増えた印象。しかも2クラスだが、学年一気にというのは、予想していなかった」インフルエンザが原因で学級閉鎖に踏み切らざるを得なくなっているのは、全国的な話で、その数は2日間で4倍に。4124クラス以上になります。この罹患のペースは、“いきなり”という感覚を否定できません。
このインフルエンザに、今年ならではの特徴があるのでしょうか。
東京ビジネスクリニック・内藤祥医師 「もともとインフルエンザは、こういう流行の仕方をするので、特に、気温と湿度が急激に下がる12月中旬ぐらいから、爆発的に感染するのがもともと特徴。インフルエンザのウイルスは、ほかのウイルスより、桁違いに感染力が強いので、短時間、同じ空間にいただけでもうつってしまうとか、そういったウイルス自体の特性もある」年末年始をはさみ、さらに感染は広がるとされています。
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■複数の感染症が流行 予防をただ、いま、はやっているのは、インフルエンザだけではありません。新型コロナにリンゴ病など、似たような症状が出る感染症はほかにもあります。処方される薬もかぶってきます。
子どもの薬をもらいに来た人 「(Q.薬がないと言われたり聞いたりは?)この間、この子の保湿剤がないから『次の日とか、来週取りに来て』と言われた。それは薬不足ってことなんですかね」 子どもの薬をもらいに来た人 「(Q.薬はもらえて当たり前?)処方せんを出せば、絶対もらえるって感じはする」 「(Q.年末、連休も控えてますが?)もっと風邪ひきやすくなるので、薬をもらえないとなると心配」 遠山薬局薬剤師・遠山伊吹さん 「せき止めの『メジコン』という薬で、風邪、インフルエンザ、新型コロナ、マイコプラズマ肺炎などに使う薬。いま8錠しかない。通常1人分で42錠なので、1人分にも満たない状況。冬のシーズンだと、2000錠くらい在庫しておくべき薬」この『メジコン』という薬は、2週間、入荷がなく、処方があると別の薬に変えてもらっているそうです。
年末年始や、これからのピークを控え、私たちができることはないのでしょうか。
遠山薬局薬剤師・遠山伊吹さん 「これだけインフルエンザや肺炎がはやっているので、基本的なことだが、感染症対策をして予防に努めること。万が一に備え、市販薬でも、せき止めは出ているので、せき止めや解熱剤は少し手元に持っておくことも必要」 この記事の写真を見る鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。