厚生労働省は18日、皮膚に痛みを伴う発疹ができる帯状疱疹(ほうしん)のワクチンの定期接種を65歳の人らに来年4月から始める方針を決めた。60〜64歳のエイズウイルス(HIV)による免疫機能に障害がある人も対象。65歳を超えた人も節目の年で接種できるようにする。同日の専門部会で了承された。
5年の経過措置期間を設け、70、75、80、85、90、95、100歳の人も接種対象に追加。100歳以上の人は2025年度に限り全員を対象とする。
定期接種には阪大微生物病研究会の生ワクチンと、英グラクソ・スミスクラインの不活化ワクチンを使う。免疫機能障害者は不活化しか使えない。自己負担額は自治体によって異なるが、多くの場合生ワクチンは数千円、不活化ワクチンは数万円になる見込み。効果や持続性は不活化でより高い値が報告されている。
帯状疱疹は水痘(水ぼうそう)と同じウイルスが引き起こす。過去の感染で体に潜伏したウイルスが、加齢や疲労などによる免疫力低下で活性化して発症する。日常生活に支障が出るほどの痛みが生じることがある。
任意接種の現在でも、700以上の自治体が独自に助成をしている。〔共同〕
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