クマの駆除をめぐり苦情が相次いでいる秋田県。これに対し、佐竹敬久県知事が「お前のところにクマを送る」と述べるなど、過激な発言の数々が波紋を呼んでいる。

「そんなに心配ならお宅に送る」“新たな武器”にも言及

秋田県ではクマの駆除が報道されるたびに、県や市に「殺さないで」などと苦情が相次いでいる。なかには感情的に批判する電話もあることから、佐竹知事は2023年10月、職員を守るための対応策を発表した。

苦情電話の対応策について述べた佐竹知事(2023年10月)
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――どう対応すべきか?
「すぐ切ります。ガチャン。こういう方は話してもわからない」

11月30日には秋田市のスーパーにクマが侵入し、男性従業員を襲った。クマは店内に居座り続け、2日後の朝ようやく捕獲されると、その後駆除された。

すると、県に対し電話とメール合わせて98件の意見が寄せられ、そのうち35件が駆除に反対する内容だった。なかには説明しても理解を得られず、通話が30分以上になることもあったという。

苦情電話の対策について17日、県議会で質問を受けた佐竹知事はこう述べた。

県議会で苦情電話の対策について述べた佐竹知事

「私に(電話が)もし来たらひどいですよ」
「完全に相手を威嚇します。『お前のところに今(クマを)送るから住所を言え』と。『そんなに(クマが)心配だったらお宅に送ります』って」

さらに、クマが市街地に現れた場合は猟銃の発砲が難しいため、新たな武器が必要だと述べた。

“新たな武器”にも言及した佐竹知事

「私は、小さいドローンに物をぶら下げて、上から落とす。(クマに)小さい爆発物を食べてもらって、リモコンで腹の中で破裂させる。こんなこともね、やったほうがいいんじゃないかと提案しています」

「あまりにもひどいのものは、しっかりはねつける」

佐竹知事の発言を受け、県民からは「ちょっとしたジョークも込めて言ってるのかなとは思う。言われた方が真に受けて怒るのもどうかと思う」「佐竹さんのいうことは、秋田の人たちはまあ、言葉はちょっとあれだけれども、真意はわかるんだよね」といった声が聞かれた。

FNNは佐竹知事を直撃。発言の真意を聞いた。

「クマを送る」発言の真意について語った佐竹知事

「本当に(クマを)送ることはできないけど、それくらい言わないと本当にひどいんですよ。なかには人権に関するような発言もありますので。丁寧に説明しながらも、一方であまりにもひどいのものは、しっかりねはねつける」

佐竹知事は、自身が矢面に立って発言することで、職員も毅然とした対応がしやすくなると説明した。
(「イット!」12月18日放送より)

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