外国人材らを対象とする日本語基礎テスト(JFT-Basic)の替え玉受験のため他人名義の在留カードを提示したなどとして、大阪府警は18日までに、いずれもベトナム国籍の会社員、グエン・ティ・ジエウ容疑者(30)=奈良県大和郡山市=とヴォ・イエン・ニー容疑者(22)=福岡県新宮町=を出入国管理法違反の疑いで逮捕した。
府警によると、グエン容疑者がヴォ容疑者になりすましてJFT-Basicを受験した疑いがある。2人は直接やり取りをしておらず、仲介役がいたとみられる。グエン容疑者は過去にも替え玉受験で1回につき数万円の報酬を得ていたという。府警は替え玉受験に組織的な背景があったとみて実態解明を進める。
逮捕容疑は12月4日、JFT-Basicの大阪市内の試験会場で、グエン容疑者がヴォ容疑者の在留カードを提示し、本人になりすました疑い。
いずれも容疑を認め、ヴォ容疑者は「合格してもらうために、私の在留カードを他人に渡したことに間違いありません」と供述しているという。
府警によると、2024年以降に大阪市内で実施された複数回のJFT-Basicで、個人を識別するIDや電話番号が共通するベトナム国籍の受験者がいた。合格率がほぼ100%となるなど不審な点があり、実施主体の国際交流基金(東京・新宿)が府警に相談していた。
同基金は問題を受けて国内での試験開催を中止しているが、近く再開するという。
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