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 次々と施工不良が見つかり建て替えが決まっていたマンションで、さらに信じられないミスが発覚ました。住人からは悲鳴が上がっています。

■マンション「北がずれていた」

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「(合計年齢)190歳になろうという老夫婦が、本当に困っています。あす生きていく希望は何もない。助けてください」 東京・世田谷区にある地上8階建てマンション

 この男性が住んでいたのは、東京・世田谷区にある地上8階建てのマンション。高層棟と低層棟、合わせて49戸が入っています。

東急不動産が住人に建て替えを提案

 マンションの管理組合によると、1998年に完成しましたが、2018年以降、はりに開いた多数の穴など施工不良が次々と判明。耐震性の問題があるとして、2020年に事業主の東急不動産が住人に建て替えを提案しました。

 建て替えに向け、住人は事業主が家賃を負担する形で仮住まいにいったん転居することに。しかし、その後信じられないミスが発覚します。

「真北が西側に14度ずれている」 管理組合 理事長
「測量作業を実施したところ、真北が西側に14度ずれているという事態が判明いたしました」

 建築前に作成された図面の真北を示す方角が、実際よりも14度ずれていたのです。

建築基準法の中での違反状態 管理組合 理事長
「日影規制、高度斜線制限等の建築基準法の中での違反状態」

 高さの制限など法律に合わせるように再建築すると、戸数はおよそ半分の25戸ほどになってしまうといいます。

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■住人に部屋買い取り提案

■住人に部屋買い取り提案

東急不動産は建て替えを撤回

 これを受け、事業主は建て替えを撤回。住人から部屋を買い取って、マンションを解体する方針を明らかにしました。

 20日までに買い取りに承諾しなければ、仮住まいから退去するよう住人側に通知しているといいます。

管理組合 理事長 管理組合 理事長
「戻れるどころか追い出しにあうという状況になって、非常に苦しい毎日を過ごしております」

 図面の方角のずれという前代未聞のミス。専門家はこう話します。

マンションの問題に詳しい石田隆彦1級建築士 マンションの問題に詳しい
石田隆彦1級建築士

「ありえない。14度も違えば、マンションという大きい建物だと(建物が)隣の土地にはみ出してしまうとか、道路にはみ出してしまうぐらいのことが起こっても不思議ではないと思う」

 現在買い取りに応じているのは、30戸ほどだといいます。

東急不動産のコメント

 今回の件について、事業主の東急不動産は「違法建築の状態を早く解決したいと考えています。解体に向け納得してもらえるよう、引き続き誠意を持って対応してまいります」とコメントしています。

(「グッド!モーニング」2024年12月17日放送分より)

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