実の娘に性的暴行を加えたとして、準強姦の罪に問われている男の初公判が16日、富山地裁で開かれ、男は無罪を主張しました。
この記事の写真福山里帆さん(24)は、父親・大門広治被告(53)に中学2年から高校2年まで、決まって母親が家にいないときを狙われたそうです。
福山里帆さん「怒りより、いまは悲しいとか呆れとか、そういった気持ちが大きい。自分が罪を認めて、私の被害を少しでも軽くする方法もあるなかで、そうではなくて、否定することは、すごくつらいこと」
「せめて反省の言葉が聞けたら」その思いも通じませんでした。
大門被告は、娘との性行為は認めたものの、無罪を主張しました。
大門広治被告「性行為をしたことは間違いありません。しかし、性交渉の際、私に逆らえない状態ではありませんでした」
里帆さんが、実の父親に性的暴行を受けたと、実名で会見に臨んだのは、3月のこと。
福山里帆さん(3月)「いまだに血が繋がっていることに苦しいこともある。少しでも、そうは思わなくてすむよう、自分で認めてほしい」
父親からは自首を拒まれたそうで、去年、刑事告訴に踏み切りました。
検察側は、大門被告が里帆さんの頬を殴ったり、暴言を吐いたりしたことで、恐怖心を抱いて逆らうことができなかったとしました。
ところが、大門被告は、こう主張します。
大門広治被告「しつけの範囲を超えた叱責をしたことはありませんし、性交渉の際、私に逆らえない状態ではありませんでした。以上です」
被告の弁護士は、相手が抵抗できない状況などを利用する準強姦の罪にはあたらないと無罪を主張しました。
福山里帆さん「私が望んでやったような言い分なのかなと思って、より傷つきました。加害者と被害者ですけど、実の父親でもあるので、親として、大人として、責任というか、果たしてくれないことにも、より傷ついて」
里帆さんは、初公判を東京から見守りましたが、次回は、証人として出廷する予定です。
福山里帆さん「裁判で、やっぱり反省してほしい。現にいま、私は働けない状態で、日常生活も専業主婦やってますけど、ちゃんと起きれなかったり、お腹が痛くて胃がキリキリしたり、頭が重かったり、日常生活が普通に送れない。それくらい傷ついたことを、しっかり把握して、認識して、親としても、大人としても、加害者としても、どの立場をとっても、反省している姿を少しでも見れたらいい」 この記事の写真を見る
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