全国の都道府県で、インフルエンザの患者数が増加しています。東京・北海道・大阪などで、前の週からほぼ2倍となり、1番増えたのは奈良の「2.96」で、ほぼ3倍となりました。このインフルエンザの影響を受け、全国の1400以上の学校で休校や学級閉鎖といった措置が取られています。

■「大流行になる気がする」インフル患者増加

いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤博道院長
「突然、先週の木曜日に12人のインフルエンザAの陽性を確認して、そこから少ない日でも7〜8人。多い日だと10人以上のインフルエンザの患者。この1週間で5倍に増えた。(外来は)毎日パンクしている状態」

 こちらでは、他の医療機関を案内するなどの対応を取らざるを得ない状況だといいます。

伊藤院長
「まだ助走の時期なのに、数的にはピークを思わせるような現場での数値になっているので、助走からすごいレベルの数値をたたき出しているということは、本格的なシーズンと予想される1月にはもっと高い数値になる可能性があって大流行になる気がする」

■「1人分も出せないような状況」薬不足深刻

 全国的に猛威を振るっているインフルエンザ。今、医療機関で問題になっているのが深刻な薬不足です。

 こちらでは現在、せき止めや抗生物質などが不足しているといいます。長いものでは1カ月以上も入荷がないものがあるといいます。

 薬の保管室に案内してもらうと…。

有明ファミリー薬局 薬剤師 小林和正さん
「(Q.全部欠品と書いてありますね)下がせき止め、上が抗生物質。せき止めだけでなく、抗生物質も入荷が困難な状況。子ども用の抗生物質に関しては、中を見てもらうと分かると思うが、1人分も出せないような状況」

 通常であれば、発注すると翌日には納品されますが、今、欠品になっている薬のほとんどは納品に1週間から2週間ほどかかるといいます。

 せき止めや抗生物質などの発注画面を見せてもらうと、「入荷未定」の文字が…。

 一方で、インフルエンザの治療薬に関しては今のところ正常に流通しているということです。

 年末年始も営業予定だというこちらの薬局。

小林和正氏
「(メーカーや卸など)年末年始は休みに入るので、それまでに通常の約2倍は在庫しておかなければいけないが、まだその在庫数には至っていない状況。メーカーと卸のほうには、ちょっと多めに納品してもらえるように今、交渉している状況です」

(「グッド!モーニング」2024年12月15日放送分より)

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