65年前の昭和34年12月14日、「帰還事業」が始まり、昭和59年までの25年間に9万3000人余りの在日韓国・朝鮮人とその配偶者らが当時「地上の楽園」と宣伝された北朝鮮に渡りました。

ただ、現地で厳しい生活を強いられていたと言われ、日本に戻ることなく亡くなったり、消息を絶ったりした人たちも少なくありません。

65年前の12月14日、北朝鮮への第一便が出港した新潟港では北朝鮮の人権問題に取り組む団体が式典を開き、およそ50人が参加しました。

参加者たちは、船が出航した岸壁で、帰還事業で渡航して亡くなった人に黙とうをささげ花を手向けたり、いまも北朝鮮で暮らす人たちに思いをはせたりしました。

帰還事業で北朝鮮に渡り、その後、脱北して日本に戻った川崎栄子さんは式典のあと報道陣の取材に対し「ここから船に乗って北朝鮮に渡り、戻って来られない人たちの魂だけでも戻ってきてほしいと思って献花した。人権侵害が現在も北朝鮮で存在していることを知ってほしい」と話していました。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。