千葉県のローカル鉄道・銚子電鉄では今、車両の観光列車化が進行中だ。その資金繰りのため“新たな一手”に出ている。
■「駅員フィギュア」発売 売り上げは観光列車の資金にも
来年3月に観光列車としてデビュー この記事の写真千葉県のローカル鉄道・銚子電鉄は今年8月、大阪の南海電鉄から新たに2両編成の車両を譲り受けた。その車両を来年3月に、観光列車としてデビューさせる計画を立てている。
銚子らしい魚をモチーフに 銚子電鉄 竹本勝紀社長「(Q.観光列車は現状どのように?)これから観光化の改造を行うところ。例えばシートの表皮、『モケット』と言いますけど、銚子らしいお魚ということでサバとかサンマ、イワシをモチーフにしたシート表皮をどうかなと」
「(Q.観光列車を始めようとしたきっかけは?)モチーフとしたのが、南海電鉄の加太線を走っている車両ですね。そこからいろんなヒントを得て」 南海加太線
現在、和歌山県を走る南海加太線には地元、加太のタイや海などをモチーフとしたデザインが描かれるなど、テーマの異なった5編成が活躍している。
竹本社長が南海電鉄を訪れた際、この観光列車の「めでたいでんしゃ」にヒントを得たという。
改造費用約1300万円ただ、重くのしかかっているのが観光列車にするための改造費用、およそ1300万円かかるという。
そこで銚子電鉄から新たなグッズが発売された。竹本社長がポケットから取り出したのは、銚子電鉄の社員をモデルにしたフィギュア。
モデルは銚子電鉄の社員 竹本社長「正確に言うと、こちらはあくまでサンプル。実際に販売しているのが、小さい鉄道模型用なんですね」 2種類作成
2人の社員をモデルにして作られたフィギュア。鉄道模型の規格に合わせた大きさで、150分の1スケールと80分の1スケールの2種類を作成した。
竹本社長「(Q.なぜ(社員を)フィギュアに?)鉄道模型の雑誌社、3Dのメーカー、フィギュアのメーカーからお声がけをいただいて、うちにはまだない商品なのでぜひということで」
モデルとなった社員は、一人は銚子電鉄の取締役兼運転士を務める西上逸揮さん。そして、もう一人は車掌の馬上レミさんだ。
モデルとなった社員 西上さん「(Q.フィギュアになった感想は?)なかなか、一生に一回、あるかないかのことなので、非常にうれしく思っています」 モデルとなった社員 馬上さん
「3Dカメラで九十何台…96台の全身のカメラで撮影して、それを3Dの技術でフィギュアにするという。こんなアナログな銚子電鉄が、そんな最新技術の話題に…びっくりしました」
最新の3Dスキャンとフルカラープリント技術を用いて作られた銚子電鉄の「駅員フィギュア」。10月から発売され、その売り上げは観光列車の資金にも回されるという。
馬上さん「(Q.2025年の抱負は?)どうしようかな…5キロ痩せるとか。来年は新車両が入ってきますので、より多くの人に銚子電鉄に来ていただけるように、私もしっかりお迎えできるように精進していこうと思っています」 竹本社長
「(Q.社長いないんですか?)これは(顔の)アップに耐えられる人…」
「(Q.社長は自ら身を引いたと)そういうことでございます」
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■社長の今年の漢字「金(かね)」 なぜ?■社長の今年の漢字「金(かね)」 なぜ?
銚子電鉄は新年を迎えるにあたって竹本社長おすすめプランがあるそうだ。
「初日の出」プランそれが「初日の出」プラン。銚子電鉄の沿線にある犬吠埼は山頂や離島を除き、日本で最も早く初日の出を見ることができる人気スポットだ。
JR東日本では元日の未明、銚子駅まで臨時列車の運転を実施する。
元日は…そして銚子電鉄でも元日は銚子駅からの乗り換えのための特別ダイヤを運行する。
竹本社長は、「銚子駅から乗り換え、銚子電鉄を利用して多くの方に来てほしい」そして「犬吠埼の初日の出を見て、新たな1年をすがすがしい気持ちでスタートしてほしい」と話す。
竹本社長の今年の漢字は?そんな竹本社長の今年の漢字は「金」。「きん」ではなく「かね」だそうだ。これは「銚子電鉄の財政状況がギリギリということで、常に『資金繰り』を考えていたから」だそうだ。
来年からは、コロナ禍の時に実質無利子・無担保のいわゆる「ゼロゼロ融資」を受けていて、その返済が来年から始まるそうで、竹本社長は銚子電鉄で販売している「日々是返済」と刺繍されたお守りを持ってしっかり返済し、足元を固めていきたいと話した。
(「大下容子ワイド!スクランブル」2024年12月13日放送分より)
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